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  • 執筆者の写真さびら 株式会社

「沖縄戦を知ること」はゴールなのか。〜琉球新報教育リレーコラム③〜

みなさん、こんにちは。 株式会社さびらの安里です。2023年12月12日(火) 琉球新報教育面 教育リレーコラムにて掲載したコラムをお届けします。


テーマは沖縄修学旅行です。 沖縄修学旅行のメインテーマである「平和学習」。

株式会社さびらでも修学旅行生を対象に平和学習プログラムを行なっています。そのなかで私が日頃感じる課題などを書きました。


2023年12月12日(火) 琉球新報 教育面 

2023年12月12日(火) 琉球新報 教育面  「沖縄戦を知ること」はゴールなのか 安里拓也 https://ryukyushimpo.jp/news/education/entry-2573819.html


修学旅行生

 

「沖縄戦を知ること」はゴールなのか。


夏の暑さが落ち着いたころ、大型バスに乗った学生たちが沖縄本島南部の戦跡を巡る。摩文仁の丘では約24万人の名前が刻まれた刻銘板を横目に、笑顔で集合写真を撮る。沖縄では、よく見慣れた光景だ。


彼らにとって、平和学習は旅の一部でしかない。沖縄戦を学ぶ時間や機会は限られている。単純に資料館を巡るだけでは、沖縄戦を知識として「知ること」はできるが、過去の話として完結してしまい、現在との繋がりには至らないのかもしれない。「知ることができて良かった」で終わらせないためには、自分との小さな繋がりを感じる学びを生むことが大事だ。


最近受け入れた修学旅行生のフィールドワークのテーマを「学徒の足跡」と設定した。ひめゆり学徒隊、白梅学徒隊、鉄血勤皇隊、三つの学徒の視点から、彼らが沖縄戦にどのように巻き込まれていったのか、現在どのように継承されているのか、慰霊碑をたどりながら一緒に考えた。


当時の学徒は、戦争をよくわからないまま動員されていた。遺骨のそばに落ちている筆記用具はそれを象徴している。”生徒と学徒”、生きる時代は違うが、同世代の若者たちが向き合う瞬間だ。「当たり前の日常が戦争に変わっていくんだ」最後に訪れた師範健児之塔の前で、ある学生がぽつりとつぶやいた。


旅の一部でしかなかったその一瞬が、その後の沖縄の景色を変えて見せるのは、このような気づきの積み重ねだ。さらにその気付きは、現在の私達を取り巻く風景をも変えて見せてくれる。それはいずれ、過去と現在をつなぎ、未来を考えていくことにも繋がると信じている。


株式会社さびら 教育旅行チーム 安里拓也


 



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